2015年に創業された株式会社スリーシェイクは、現在SREコンサルティング事業「Sreake(スリーク)」を中心として4つの事業を展開しています。
今回は、創業者でCEOを務める吉田拓真さんと、SREとして活躍されているエンジニアの下田さんと戸澤さんの3名にインタビュー。SRE未経験で入社された戸澤さんの経験談やスリーシェイクが求めるエンジニア像などについて、お話をうかがいました。
■プロフィール
CEO & Founder 吉田 拓真
2011年DeNA入社後、インフラエンジニアとして決済代行ペイジェント社の基盤担当。AWSの東京リージョン進出時からのユーザーで、クラウドプラットフォームが社会に与えるインパクトを痛感。2013年に創業期のポッピンゲームズジャパン株式会社に入社し、インフラレイヤーを統括しつつ、ゲームプロデューサー、事業戦略室室長など、ベンチャー創業期の技術・事業・経営を全般的にリード。日本発のインフラプラットフォームを作るべく2015年1月に株式会社スリーシェイクを設立。1987年生まれ。東京都出身 東京大学大学院工学系研究科修士課程修了(量子工学)
下田 度
スリーシェイクのSRE担当。大学卒業後SIerとして国内キャリアのメールサービスに携わる。その後、ブラジルの通信事業のインフラ方面からの開発支援を担当し、転職後はグローバル展開するアパレル企業のインフラ支援として、Akamai/AWSを使い倒す。インフラだけでなくアプリケーションにも深く携わりたいという思いでスリーシェイクに転職し現在にいたる。
戸澤 涼
大学3年生の時から学部でプロジェクトベースのソフトウェア開発を行う.当初は,プレイヤーよりマネージャーになることを目指していた。しかし,ライバルとの技術力の差を痛感しIT系のインターンやアルバイトに邁進.SREの領域に興味を持つように。その経験から,大学の有志で学年関係なく集まり,Kubernetes を用いたプログラミング学習基盤の開発に従事。
大学卒業後、Findy経由でスリーシェイクに入社。現在は「Sreake」の事業部で、開発やインフラの支援を担当。
──まずは、未経験からSREとして活躍されている戸澤さんの簡単なご経歴をお伺いしてもよろしいでしょうか。
戸澤:
大学時代は、ソフトウェアエンジニアを目指す学部に通っていました。研究配属される代わりに、3年生の時からプロジェクトベースのソフトウェア開発をしていて、アプリケーションを作ったりしていました。
4年生になる頃までは、まだ全然実力が足りないと思って、大学院進学を考えていたんですが、大学院に進学する1ヶ月くらい前に「もういいかな」と思って(笑)。その時に、Findyに登録していたことがきっかけで、吉田さんと出会いました。
Findyは主に転職される方が使うサービスだと思うんですけど、僕の場合は新卒でスリーシェイクに入りました。今は「Sreake」の事業部で、開発やインフラの支援などをやっています。
──スリーシェイクへの入社を選んだ決め手は何でしたか?
戸澤:
もともとイケイケなメガベンチャーというよりかは、スタートアップに興味がありました。今、本当に変えなければならないことを改善して、困っている人を助ける仕事がしたいという思いが強くありました。なので、「Sreake」のような事業をやっている会社を受けていたんです。
結果、内定をもらった会社がいくつかあったのですが、実際に話してみてスリーシェイクに即決しました。最終的には、直感を信じて人で決めた感じです。
実際入社してみて、「カルチャーがあってる」というのは感じますね。昨日も全社ミーティングで「会社のカルチャーは人の振る舞いから作られるものだ」という話が吉田さんからあったんですけど、「なるほど」っていうのをすごい実感しました。
──SREは、インフラの経験などを求める企業が多いと思います。御社が未経験の方を含めて募集されているのは、どういった背景があるのでしょうか。
吉田:
まず、SREコンサルティング事業の「Sreake」は、これまで東京の一部のエンタープライズ企業様のご支援をしてきましたが、今年は我々がこの5~6年間ためてきた知見や経験を全国で広く活かしていくフェーズにしたいと考えています。
SRE、もっというとマルチクラウドであったりとか本当に意味のあるセキュリティっていうところをちゃんと広めていって、インフラレイヤー、アプリ開発より少し下のレイヤーのエンジニア達が輝けるチーム、会社にしていきたいなっていうのがこの3年間の目標だと思っています。
そのためにも、いろんなバックグラウンドの人にSREという職種に触れてもらって、そこにどっぷり浸かっていただきたい。というのが2021年の思いとしてあります。
下田:
それに、社内に優秀なエンジニアの方が多いので、その人たちがナレッジトランスファーして未経験SREも育ってきたという背景があります。なので、今のスキルよりもキャッチアップできる素養があることが重要だと考えています。
──戸澤さんはご入社されてから、SREとしてのナレッジをキャッチアップされていったと思うのですが、ごいかがでしたか。
戸澤:
入社する時、募集要項に求められるスキルが書いてあって、満たしている部分もあるけど、一部はやったことがない、という感じでした。それを加味してもらえたのかはわからないですが、未経験でも下から上まで全部経験できるような案件にアサインしてもらったんです。
新卒の自分にとって大きな壁ではありましたが、下田さん含めて本当に優秀なシニアエンジニアの方がたくさんいるので、「失敗する気がしない」みたいな気持ちにさせてもらえたんですよね。その安心感が、自分の中ではすごく大きかったです。
──「失敗する気がしない」と思える環境は心強いですね。
戸澤:
そうですね。安心さがあります。社内の中で知見をためていくカルチャーがあるので、困った時はまずそれを見ています。その上で自分で考えて難しかった時には、社内に頼れる“最後の砦”みたいな方がたくさんいるので。そういう部分も含めて、すごく成長できる環境だなと感じます。
──現在SREとして活躍されている方々は、どんなバックグラウンドを持ったエンジニアの方が多いのでしょうか。
吉田:
かなり多様性がありますね。ネットワークからサーバー、プログラミングとオールラウンドに極めてきた方もいらっしゃいますし、入社前はフロントエンドエンジニアをしていた方も今ではSREとして活躍しています。インフラの経験がなくても、SREの現場で経験を積んでノウハウを少しずつキャッチアップして、今では大きなプロジェクトに携わってもらっています。
下田:
なにより、ITが好きな方が多いですね。スリーシェイクではGolangをはじめ、Scala、Kubernetes、Spark Stream、Kafka、Istio、Terraform、Ansibleと最新技術を導入していて、エンジニア全員がGo言語を習得しています。新しい技術をキャッチアップするのが日常ですし、実際に使ってみてよければそれはお客さんに提案して、どんどん良いサイクルを回すことができます。
吉田:
スリーシェイクの求めるバックグラウンドっていうのは、実は特定の技術を習得されていなきゃいけないかと言うとそんなことないです。技術だったりマネジメント力だったり、トーク力でも、何かしら一つその人自身で自信の持てる部分っていうのを、お持ちになっているのかどうかを重要視していますね。
──SRE未経験で入社した方のキャリアパスに関して教えて下さい。
吉田:
入社後、まずはプロジェクトチームに入って、開発に携わっていただきます。それ以降は、基本的に2~3ヶ月に1回のペースで1on1をしながら、一緒にキャリア形成をしていきます。
若手だからといって、1~2年間の研修期間があるようなことは、残念ながらなくて(笑)。重要なのは、しっかりとスモールサクセスを作ることで、思いきり一緒に同じ仕事をしてもらいます。
最初のウェルカムミーティングの時に、このスモールサクセスの定義をしっかり定めていこうと考えています。キャリアを積んでいく中で、どういうキャリアであっても、スリーシェイクに入社して半年でしっかり成果を残せるように、全社的に支援をしていく予定です。
3~5年のスパンで見ると、マネージャー、アプリケーション開発エンジニア、DXのコンサルタントなどキャリアパスは本当にさまざまですね。特定のキャリアパスがあるわけではなく、伸ばしていった能力の先に、最適なポジションを僕らが作っていくイメージです。
21歳で開発チームリーダーをしている方もいて、年齢や経験に関係なく、その人のコミットメントに応じて、1on1をしながらキャリアパスを決めていく形になります。
──それでは最後に、スリーシェイクが求めるエンジニア像について教えてください。
下田:
やはり、ITや技術が好きな方だと嬉しいです。あとは、なによりスリーシェイクの事業に興味を持っていただける方ですね。
戸澤:
「Sreake」の中でも、チームによって性格が違っていて。自分は結構イケイケどっこいしょなチームにいて、いろんな挑戦がしやすくて意見も言いやすい環境です。自分から環境に適合したり、変えていこうと思えたりする人は、合っているんじゃないかと思います。
吉田:
僕からは本当にシンプルです。スリーシェイクという会社のHPや記事を見ていただいて、何かちょっとでも心に動くものがあった方は、ぜひ一度お話しましょう。「自分はこういう人だから」と、合う・合わないの判断をされる前に、少しでも良いなと思っていただけたら、まずはお会いしたいですね。
この1~2年、スリーシェイクは急成長しています。新たな事業も連続的に出ているし、3ヶ月ごとに会社の状況が目まぐるしく変わる、良くも悪くもドタバタした創業期です。0→1だけでなく、1を100にも1000にもしていくフェーズなので、なかなか他では経験できないフェーズなのかなと。私自身にとっても初めての経験なので。人生でもめったに経験できないような、非常にエキサイティングなタイミングだと思います。
──ありがとうございました!