家族のために地元へUターンしても、エンジニアとしてのキャリアを妥協しない。Findyのサポートから生まれた新たな選択肢とは

家族のために実家のある福岡へ戻るという決断をきっかけに、転職活動を始めた永浦さん。しかし、エンジニアとして福岡でマッチする企業を探すのは簡単ではなく、フルリモートワークでの就職など、さまざまな可能性を模索したと言います。

永浦さんのようなハイスキルエンジニアが地方に戻っても、妥協することのないキャリアを築いていくために、どのように転職活動を進めていったのか。今回の転職をサポートさせていただいた、Findyユーザーサクセスチームの田頭も同席する形で、オンラインインタビューを行いました。

■プロフィール

永浦尊信
ドワンゴ社でチーフエンジニアとしてチームを率いた後、社内課題をデータ分析と睨み異動を申請。さまざまな言語および技術を活用したデータエンジニアリングを実施。情報取得のため匿名回答可能なアンケートシステムを開発し、社内課題を可視化できるようにした。
その後DMM社に参画し、検索エンジン周辺のDevOpsエンジニアとして活躍。巨大な技術的負債への対処を技術的に発見・提案し実施することで大規模な修正を安全に達成。その後マイクロサービス型のシステムへ再編、後輩エンジニアの指導を行いつつ、各マイクロサービスの開発やその基盤開発を主体的に実施。

田頭 一真
株式会社ドリコムでIP系ゲームアプリの開発ディレクターを経験後、2018年6月に株式会社ファインディに参画。Findy Freelanceの事業立ち上げ〜グロースを経て、現在はエンジニアユーザーのキャリア成功をサポートする「ユーザーサクセス部門」の立ち上げを行なっている。

家族のために福岡へ戻ることを決め、転職活動を開始

--今回、永浦さんが転職を考えられたきっかけについて教えてください。

永浦:
前職は株式会社DMM.comのビッグデータ部で、検索エンジンのテックリードとして働いていました。会社の環境はすごく気に入っていて、本当は働き続けたかったのですが、家庭の事情で実家の福岡に戻る必要が出てきまして。それをきっかけに転職を考えました。

転職活動を経て、現在は株式会社メルカリの福岡オフィスで、コンタクトセンター用のツールを開発するチームで働いています。

ーー転職を考えられた際に、Findyを利用いただいた経緯を教えていただけますか?

永浦:
GitHubを連携すると自分の市場価値がスコア化されるので、参考になりそうだと思って、以前から登録していました。その後、転職を考えた時に「そういえばFindyに登録していたな」と思い出して。

ある程度は年収の水準なども把握しておかないと、下に振り過ぎてしまうかもしれないし、上を狙いすぎるとマッチングする企業が見つからないかもしれない。そういう意味で、スコアリング機能がすごく参考になるなと思いながら見ていましたね。

そうして、少しプロフィールを更新したりしていたところ、Findyさん側からメッセージをいただいて、田頭さんとの面談に繋がりました。

ーー最初の面談では、どういった内容の話をされましたか?

永浦:
現状の転職市場では、どんなキャリアの人たちがより求められているか、といった話をお聞きしました。たしか、業務委託でテックリードを務めるケースも増えてきており、代わりに正社員のロールがエンジニアリングマネージャーのニーズがだんだん増えてきた、というような話をお伺いしたことを覚えています。

田頭:
そうですね。業界のトレンドであったり、今後のキャリアや働き方であったり。あくまで弊社の観測範囲ではありますが、そういった情報交換が最初の取っ掛かりでした。

リモートワークも視野に、福岡に戻って働く方法を模索

ーーエンジニアとして福岡での仕事を探すというのは、東京に比べて大変な部分もあったかと思います。最初はどのように転職活動を進められましたか?

永浦:
まずは、福岡での求人が探せばあるのかどうか、当たりをつけていくところからのスタートでした。キャリアエージェントさんは、御社以外にも何社か相談していたんですが、福岡の求人はあまり扱っていないという返答が多くて。「より年収が見込める東京で働きながら、実家をサポートするという形はどうですか」といった提案が多かったことを覚えています。

ただ、いろいろ考えた結果として、状況的に東京で働きながらというのは難しいなと。なので、地方への就職に特化したキャリアエージェントさんにも相談して、そこでは地元の銀行など2社ほどお話をいただきました。福岡で探せるところは、それ以外にほとんどなかったですね。

もう1つの選択肢として、福岡からリモートワークで働けるところを探そうと考えまして、そうした企業をたくさんご紹介いただいたのがFindyさんでした。

ーー永浦さんからのお話を受けて、田頭さんはどのようにサポートしようと考えていたのでしょうか?

田頭:
僕は自分自身の体験からも、ご家族のために地元に戻って働くという永浦さんのご希望を、できる限り実現したいと思っていました。

ただ、フルリモートOKの求人というのは、もともとかなり少ないんですね。一方で、実際にハイスキルなエンジニアの方が、フルリモートでセルフマネジメントもできて、かつチームに刺激を与えながら牽引していくようなケースも見てきました。

永浦さんは、かなり網羅的なスキルをお持ちで、かつテックリードをされていたご経験もある方です。なので、求人票を出されている企業の方に、どういった課題を解決したいと考えているかを丁寧にヒアリングした上で、永浦さんの魅力をお伝えしていきました。

永浦:
ありがとうございます。最初にお会いした時から、他のキャリアエージェントさんよりかなり丁寧に対応していただいているなと思っていたのですが、今のお話を聞いて、そういう風に動いてくださっていたんだなと納得しました。

ちなみに、他の選択肢としてフリーランスも少し検討したんですが、どうしても条件が悪くなってしまうことが多くて。自分の場合は、長期的な目線での仕事が多かったこともあり、なるべく正社員で探す方向にしていました。

ーーお話した中には、リモートワークの制度がない企業もあったと思うのですが、そういった場合はどのようにアプローチしていったのでしょうか?

田頭:
実際に、リモートワークの制度はないけれど、検討してくださった企業さんも複数ありました。特にまだエンジニア数が10名以下の規模感で、スキルの高いエンジニアの方を迎えて、組織をレベルアップしていきたいと考えている企業さんが多かったですね。

そういったところにはリモートワークでも十分に貢献できることを、他の事例なども踏まえてお伝えしていって。最終的には、もし永浦さんが入社されていたら初のフルリモートワーク社員になっていた、という企業さんは何社かありました。

永浦:
ありましたね。最終的にはお断りしてしまったので、そちらの企業さんには非常に申し訳なかったのですが、大変ありがたい話でした。

重視したのは「チームが良いこと」と「キャリアが続くこと」

ーー福岡で働けるという条件の他には、どのようなことを重視していましたか?

永浦:
福岡で働くという第一条件の他に、重視していたのは「チームが良いこと」と「キャリアが続くこと」の2つですね。

「チームが良いこと」というのは、できればブリリアントジャーク(※)のような人より、良い空気でやっていける人たちと一緒に仕事したいという思いがあって、そういった人の部分を重視していました。

それから、「キャリアが続くこと」というのは、例えば家庭の事情が落ち着いて、今後エンジニアとしてさらに大きなチャレンジをしたいと思った時に、その先のキャリアが思い描けるかどうか。これまでハイからローまで幅広いレイヤーを扱うエンジニアリングをやってきたので、それを活かしたキャリアが続けられることが重要だと考えていました。

※ブリリアントジャーク…仕事で圧倒的なパフォーマンスを発揮するが、攻撃的な態度や発言で周囲に悪影響を与えてしまう人のこと

ーー永浦さんの価値観にあった企業を探すために、田頭さんはどのような進め方をしていったのでしょうか?

田頭:
リモートワークが可能な企業自体が少なかったので、まずはCTOやエンジニアマネージャー、テックリードの方々と話す機会を作ることからスタートしました。

ーー何社くらいの企業とお話されましたか?

田頭:
ご紹介したのは、7社くらいだったと思いますね。

永浦:
田頭さんには、どの会社がどの段階まで進んでいるかをスプレッドシートで共有させていただいて、それをもとに計画を立てていったんです。

それから、Findyのシステム内のチャットで、「今回受けてきた会社はこんな感じでした」といった内容を田頭さんに送って、田頭さん側でいろいろと調整してもらって、という濃密なやり取りをさせていただいたんですよね。

やり取りの頻度がかなり高かったので、ものすごく時間をいただいて大変だったんじゃないかと思うんですけど……。

田頭:
今振り返ってみたら、お互い160通くらいやり取りしてました(笑)。

永浦:
本当にいろいろと対応いただいて助かりました。他社さんからご紹介いただいた企業もあったので、お話したのは最終的に十数社くらいでしょうか。

Findyさんからは、本当に良いところに絞ってご提案いただいて、しかも現場の方と直接話す機会をたくさんいただいたので、そこがかなり助かりました。でも、あとから悩んでしまったんですよね。「どこも良さそうだな」って(笑)。

田頭:
そうでしたね(笑)。

選択肢を広く持つことが、エンジニアを強くする

ーー最終的に、現在の会社を選ばれた決め手はどこにありましたか?

永浦:
最後まで候補に残った会社は、先ほど挙げた3つの条件を満たしていたので、それ以外の面にも目を向けてみようと考えました。

例えば、メルカリは英語の勉強ができる社内制度があったりするんですね。英語が勉強できると、将来の選択肢が広がるじゃないですか。そういったところも含め、総合的に考えてメルカリに決めました。

ーー英語を学べることが、キャリアとしてまた次のステップに繋がるということですね。

永浦:
その通りです。次のステップにも繋がるし、勤め続けてもさまざまなチャンスのある企業だなと。ステップアップだけを考えているわけではないですが、結果として福岡に戻るために、エンジニアとしてのキャリアを妥協することには全くなりませんでした。

技術水準というのは、チームメンバーに合わせて上げたり下げたりしなければならないものだと思うので、福岡に戻ったら今持っている技術を使えないかもしれない、と考えていた部分もあったんです。でも、提案していただいたのは全然そんなことがない企業ばかりだったので、すごくありがたかったですね。

ーーエンジニアのキャリアを考える上で、永浦さんが重要だと思うことを教えてください。

永浦:
僕は、選択肢を広く持つことがエンジニアを強くすると思っているんです。そもそもエンジニアリングというのは、会社に対して選択肢を提示することが仕事の本質だと考えていて。多くの選択肢を持つエンジニアは、会社がやりたいビジネスをサポートできる可能性が高くなります。その結果、エンジニアのキャリアを伸ばすことにも繋がると思うんですね。

残念ながら、そういったところがあまり認識されておらず、今やって欲しいことだけをお願いする企業もあると思います。でもそうすると、その会社が方針をピボットしたいと思った時に誰もできない。それは会社としても弱くなっているし、エンジニア自身も弱くなってしまっていることになります。

エンジニアとしてのキャリアを歩む上で、それってもったいないですよね。なので、選択肢を広く持っておくこと自体が重要なんじゃないかと考えています。

ーーエンジニアが自身の選択肢を広げていくためには、どういったことが大切だと思いますか?

永浦:
それは単に勉強する以外ないかもしれません(笑)。あとは、何らかの流れでやることになった仕事を、まずは一度全力でやってみるというのは大事かもしれませんね。

例えば、僕がDMMに転職した時、実はすぐにデータサイエンティストとして働けるチームに異動しますかと言われたんですが、「今はこのチームで続けさせてください」と言ったんです。検索エンジンを扱えた方が選択肢も広がるし、今はこのチームで任務を果たした方がいいだろうと。

データエンジニアからデータサイエンティストになった時も、会社の上層部からの指示みたいなところがあって(笑)。ベストな選択肢を選ぼうとしつつも、希望にそぐわなかったからといって、すぐにポンと辞めてしまうよりは、そこで楽しみを探す方が選択肢は広がるかなと思います。

Findyのユーザーサクセスが転職活動の支えに

ーー今回、転職活動された中で苦労したことや、気付いたことがあれば教えてください。

永浦:
複数のキャリアエージェントさんを使っていると、時間の管理がすごく難しくなってしまって、そこがちょっと失敗だったなと。途中からFindyさんに寄せていったんですが、なるべく早い時点で信頼できるところを探した方が良かったかなと思います。

あと、これは気付きと言えるかわからないのですが、そもそもFindyさんにキャリアエージェントさんがいることが驚きではありました。届いたメッセージをベースに企業と直接やり取りするものだと思っていたので、声が掛かって初めて「こういうサービスもやってるんだ!」と(笑)。

田頭:
最初は驚かれたかもしれませんね(笑)。Findyには、ユーザーの方の最適なキャリアデザインをお手伝いする「ユーザーサクセス」というチームがあります。現状、こうしたサポートがまだあまり広く認知されていないという課題があるのですが、じっくりと取り組んでいきたいと思っています。

永浦:
田頭さんとお話しさせていただく中で、先ほど挙げた「福岡に戻ること、チームが良いこと、キャリアが続くこと」という3つの軸が整理されていきました。まさにユーザーサクセスとしての田頭さんのサポートに、本当に助けられたなと思っています。

田頭:
そう言っていただけて、本当に嬉しいです!

――逆に、Findyを利用いただいた中で、「もっとこうして欲しい」と感じられた部分はありましたか?

永浦:
田頭さんとのやり取りの中で、こちらからの提案でGoogleカレンダーやスプレッドシートを使わせていただいていました。なので、そうしたカレンダー共有やデータ一覧の機能が、Findyのシステムの中にあったら嬉しいなと。そうすると、田頭さんのようなユーザーサクセスの方と、もっとやり取りしやすくなるかなと思いました。

キャリアエージェントとしては、他社さんよりも群を抜いて良かったので、全然言うことがありません(笑)。このまま他の方にも、良いサポートをしていただけたらと思います。

ーーありがとうございます! それでは最後に、転職を考えているエンジニアの方にメッセージをいただけますでしょうか。

永浦:
現職に何か不満があって転職を考えている方もいると思いますが、今のチームもそんなに悪くないかもしれない、と一度考えてみるのも良いかもしれません。結局どこの会社にもチームはありますから、今のチームでしっかりと頑張っているほど、次の場所にも持っていけるものがあります。

転職活動においては、転職先で重視しているポイントを整理して、これまでの体験の集合を次のチャレンジに活かせるように繋げていく意識を持てると良いかと思います。

Findyではユーザーの方の最適なキャリアデザインをお手伝いする「キャリア情報トレンド」の面談を実施しております。
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